Leather Craft
Hobby

革細工 I

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Genten Waist Bag さて、あらゆるクラフトの王者を目指す(ウソ) 私としては、当然のように革細工にも手を染めてしまいました。きっかけは、これ。 これは私の作品ではなく売り物。天然タンニンなめし革のみを使ったバッグを製造販売している Genten というお店の作品。 立川伊勢丹に夫婦で出かけた際に、まず奥さんのウェストバッグを買うことにしたのですが、奥さんが買わなかったほうのウェストバッグに何だか心引かれた私も買うことに。

このウェストバッグはとっても昔の天然皮革バスケットボール臭いのですが、とても革らしい感じでナイス! このバッグの購入をきっかけに私の「革萌え〜」がスタート。夏の薄着シーズンには財布などの小物をいれて活用しました。財布、SONY Clie、タバコケースがぴったり納まります

さて、「革萌え〜」がスタートした私が次に購入したのがこれ。Herz という青山学院大学そばのお店の作品です。これも天然タンニンなめし革のみを使ったバッグ。Thinkpad 240 がスッキリ入るA4サイズの小型のバッグを探した末の購入。それまでは サムソナイトのPCバッグを使っていたのですが、本格的にヘタれてきたので買い換えたのです。

ざっくりとした革とがっちりした金具、エレガンスよりも素朴さを感じるバッグです。使い込んでいってだんだんと味わいがでてくるのが楽しみな感じ。スーツよりはツイードのジャケットに似合いそうな感じですな。

で、このバッグを買ったときにふと「これならオレにも作れるんじゃないか...?」と思ってしまったのです。あと、Herz店内で革マウスパッドが売られていたのを見つけて、ほしかったのですが、なんか少しお高いような気がしたことと、おそろいのパームレストが商品としてなかったこともクラフトへ進むきっかけになりました。

Herz Business Bag
Mouse Pad 素材としての革が東急ハンズやユザワヤに売られていたことは知ってましたので、工具一そろいと、とりあえず天然タンニンなめしの厚手の革を探して ユザワヤと東急ハンズへ。工具はユザワヤに「初心者用セット」が特売ででていたのでこれを購入。革は東急ハンズで すこしオレンジがかったサドルレザー 4mm厚を買ってきました。このとき買った革は5000円分くらい。

とりあえず一番簡単な作品ということでマウスパッドを作ることに。それまで使っていたコルクマウスパッドで型をとって皮から切り出して、コバにコバインキ(茶)を塗ればでき上がり。あとはクリームで表面のつやだし。制作時間20分。これで1200円ほどで売られているマウスパッドの同等品の完成。安上がり。奥さんのマウスパッドは、リクエストに応じて少し小さめに。これもすぐ完成。

仕上がりはナイス! オレンジと茶の色合わせがなんだかエルメスっぽい。もちろん、イメージされるだけでもエルメスは迷惑だろうけど。

実際は、マウスパッドに続いて、自転車のハンドルを作ったんだけど、先にパームレストの紹介。それまで使っていたパームレストは、木の板に発泡ゴムシートを貼り付けただけのものだった。これが軽くて便利だったんですよ。横幅の狭いキーボードにあわせて短く作ることもできましたし。ところが、発泡ゴムシートは手の脂に侵されて、3年くらいでぼろぼろになってしまう。一度ぼろぼろになると、シートをはがして木の板を再利用することができなくなってしまうんです。

そこで人間の手の脂と馴染みがよく、耐久性のある革製パームレストの製作。木の板にサドルレザーを真鍮釘で打ち付けてまわりを手縫いしていきます。オレンジの革の表面に金色の真鍮釘の頭が並んだところなんて、アンティークの椅子を思わせます。

3時間ほどの作業で完成。使い心地これまたナイス!! 革の弾力で手のひらが支えられて快適、革の手触りが手のひらにしっとりと馴染んで使うほどに味わいがましてくる。耐久性もおそらく何十年単位でOKなのではないかと期待してます。

Palm-rest
Pen Stand マウスパッドがコルクから革になったんだから、コルクのペンスタンドも革にしないとね。ということで、ペンスタンドの製作。円筒形に縫い合わせた革の底に円形の革を接着すれば3時間ほどで完成。毛抜きとかピンセットとか鼻毛切鋏とかをまとめられるように、周囲に革のベルトを巻きつけるデザインにしました。

このベルトのアイデアが我ながらヒット!! 机の上になんとなく散らかっていた小物をとりあえず挟んでおけるので便利です。

というわけで、机周りは写真のようになりました。

Desktop
Handle さて、もともと「革萌え〜」のスタートには、もう一つ目的がありまして、私の愛用の自転車「Brompton」をドレスアップするというものがあったのです。まずハンドルを革ハンドルにするというのが最初のとりくみ。Webページを検索したら、実際に革でハンドルを作ってる方がいたので、それなら私にもできるはずということでチャレンジ。

あーっ! という間に完成。長さやサイズをあわせた革を筒状に縫って、もともとのゴムのハンドルグリップをすっこ抜いたところに押し込んでいけばOK。ゴムのハンドルグリップは水を隙間にいれてこじればスルッと抜けることもこのとき知りました。

私の自転車と奥さんの自転車のハンドルを写真のように革製に。ところが問題があって、少しキツめに作らないと、ハンドルがくるくる回ってしまうんです。とくに私のほうはゆるかったみたい。結局、コニシボンドでハンドルに接着することに。外すとき、どうしよう。まあ、外さなければいいんだけど。

Saddle Bag Saddle Bag
Saddle Bag つづいて、自転車周りでは大物である、革製サドルバッグ作りです。Brompton には輪行用のカバーがついているのですが、これをうまく収めて、なおかつ手袋とか ズボンの裾ベルトとか、本の一冊くらいが入るような「トランク」が欲しかったのです。で、そういう特殊なものは売ってないわけですので、作るしかない。

改めて東急ハンズで4mm厚サドルレザー 7000円分を購入。あと、金具も1000円分くらい購入。それで設計図を書いて型紙をつくり製作開始。制作時間は何時間くらいかなぁ。数回の休日を当てて完成。縫い目が揃ってなかったり、すこし歪んでる部分があるのはご愛嬌。革は実際には半分くらいしか使いませんでした。

イメージどおりのものができました!! とにかくナイス!! エレガントです!! とはいえ、なんか目立つので盗まれそう。フタの内側に名前をダサーく書きます。あと、中にはナイロンカバーとヨレヨレの手袋とベルトしか入ってませんので、盗まないようにしてくださいね。

[2007年1月9日追記] ...と書きましたが、2006年12月に立川伊勢丹駐輪場でこのサドルバッグを盗まれました。というわけで、立川周辺でこのバッグを使用している者がいたら窃盗犯です。バッグのフタの内側には、私のサインと制作日付がマジックで書かれています。もし、発見された人がいらしたら確保した上で連絡いただければありがたいです。確保が困難な状況でしたら、発見時の場所、窃盗犯の風貌特徴など連絡いただければありがたいです。薄謝さし上げたく思います。

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