情報の定義

  -------- 出典 定義内容
1 マッハルプ 「知識産業」 <知識> 「知られていること」という内容「知っている」という状態、「全ての知識は情報である」
2 ポラト 「情報経済入門」 組織化され、伝達されるデータ
3 村上泰亮 「情報と技術の経済分析」より第1章情報概念と経済分析 「客観的把握を目指す心的活動」によって作り出されるもの/単なる抽象的な内容ではなく、具体的な表現形態を持ち、伝達の経路を経たもの
4 野口悠紀夫 「情報の経済理論」 (極少のエネルギーで)複製が可能であり、かつ複製された後も、なお同一の状態を保てるようなものについて、その複製された内容である。
5 小松崎清介 「情報産業」 人間の社会的諸活動を支える意味のある記号系列
6 マクドノウ 「情報の経済学と経営システム」 特定の状況における価値が評価されたデータ
7 梅沢忠夫 「放送朝日」('63.1) 掲載論文「情報産業論」 人間と人間の間で伝達される一切の記号系列
8 加藤秀俊 「情報行動」 環境からの刺激、固体を環境に結ぶもの
9 北川敏男 「組織と情報」 意味を持つところの秩序ある記号系列
10 坂本晋 「情報産業社会の演出者」 「コミュニケートする内容」に限定して、「人間精神の創造物」と考える。それは「物的生産物」に対立する概念としての「知的生産物」である。
11 中野収 「現代人の情報行動」 「メッセージ」「記号」「媒体」の複合体
12 林雄二郎 「情報化社会」 可能性の選択指定作用を伴う事柄の知らせ
13 藤竹暁 「現代マスコミュニケーションの理論」 人間の環境適応行動にとって、ある事情について判断を下すための材料となる刺激としてのメッセージ
14 吉田民人 「今日の社会心理学」シリーズ No.4「社会的コミュニケーション」所収「情報科学の構想」 物資・エネルギーの時間的・空間的・定性的・定量的パターン (パターンとは、「秩序・無秩序」の視覚から捉えられた物質・エネルギーの属性)
15 ウィーナー 「人間機械論、サイバネティクスと社会」 われわれが外界に適応しようと行動し、また調節行動の結果を外界から感知する際に、我々が外界と交換するものの内容
16 シャノン 「通信理論」 いま、起こりうる状況として、Z1, Z2, Z3 … Znが考えられるが、このうちどれが実際に起こるかが、完全に明らかではないものとする。そのとき、この体系は「一定量の不確実性を持っている」というが、この不確実性の量を減らすもの

(財) 電気通信総合研究所 / 名和小太郎 別冊宝島「シンクタンクの仕事術」JICC出版 95ページ